店舗用約10cmフルレンジスピーカー音質特性比較 Vol.17 テスト概要 項目2

スピーカー比較第17弾。
今日は項目2のニアフィールド測定です。

項目1 スピーカー単体周波数特性分析
項目2 比較用ニアフィールド周波数特性測定
項目3 ニアフィールド試聴
項目4 音圧測定
項目5 各所BGM試聴
項目6 まとめ

もともとあとから追加したこの測定は、スピーカー単体の測定だけではうまくそれぞれのスピーカーの特徴をお届けできなかったからです。
特にネットワークが入っているスピーカーは、フラットな特性をネットワークとバスレフポートで作りこんであるだけに、単体の比較では逆にあらが目立つような気がします。
実際に聞く音はきわめて優秀です。
そこで実際の試聴時と近い測定を追加してみました。
スピーカーとマイクの距離は約2m程度でしょうか。
こうなると、部屋の響きが測定結果に大きな影響を与えてしまいます。
スピーカーの両サイドはなるべく反響を抑え込む工夫をしていますが、正面は機材が山積みされているのでそれも難しく、仕方ないので指向性のあるマイクを使ってみました。
お知らせしたとおり、測定用のコンデンサーマイクはBEHRINGERのC-1Uというマイクです。

USBインターフェイス付きでパソコンに直結でき、接続が簡単なので選んでみました。
大まかなマイク特性は下の表を見てください。
C-1U特性
前面から側面の音を収録します。
また、このマイクはUSBの供給電圧である5Vを利用したコンデンサマイクなので、昇圧はしているのかもしれませんが、一般のコンデンサマイクに比べてずいぶん低感度です。
スピーカーからの音がかなり大きいので測定に問題はありませんし、このおかげで、後ろの機材の壁からの反射音(低音)はあまり拾っていないようです。
周波数特性は40Hz-20KHzです。
ROCK SOLIDで測定した残響時間ものせておきます。
BWn残響特性-BppReverb
また、この測定ではサインスイープによる測定ではなくて、実際の音楽を試聴しながらの測定にしました。
細かい数値を見るのでなく、スペアナの動きを比較したかったからです。
その為、マイクで拾った音をWaveSpectraでリアルタイムで表示し、その模様をビデオに録画してみました。
面白いことに同じ音源を流していても、上下する周波数帯が違ってとても面白い比較ができたと思います。
試聴レベルは、近接測定時と同様に録音レベルを固定し、1kHzのテスト信号(-16dB)を流します。
今回はご近所迷惑にならないよう、-20dBで再生レベルを合わせてみました。
また、音源はYoutubeにアップできるフリーの音源を編集して使っています。
元の音源が320kbpsのMp3音源でしたので、高域の波形が不自然ですが、そこはどのみちマイクのノイズが多い部分でもありますので、厳密な測定ではありません。
下に音源そのものをWaveSpectraで表示したビデオをアップしておきました。
本番測定のビデオではスピーカーからの音をマイクで録音したものを使っていますが、Youtubeを試聴される機器に大きく左右されますので、その音を各スピーカーの音だと認識しないようにして下さい。
ただし、元の音源がスピーカーを通すとどう変化して聞こえるかを視覚的、聴覚的に把握するのには役に立つかと思います。