PAレンタルからイベント・フライヤーまで

スピーカー比較第19弾。
今日は項目4の音圧測定その１です。

項目1　スピーカー単体周波数特性分析
項目2　比較用ニアフィールド周波数特性測定
項目3　ニアフィールド試聴
項目4　音圧測定
項目5　各所BGM試聴
項目6　まとめ

試聴室２の項でもふれましたが、この手のスピーカーは天吊りされることが多く、そのようなポジションでの聞き分けも行いました。
スピーカーの直近ではうるさく、離れると音が小さいといった特性では、店舗設置にはあまり向いていないので、重要な項目です。
数値は単純に音圧のみの測定となっております。
店舗設置の際も行う重要な作業です。
実際の店舗設置の現場では、オーディオアナライザーという機械を使って周波数も測定します。
特にサブウーハーを入れた時などは、非常に重要な作業になるのですが、今回は台数も多いため、簡易的に音圧測定だけです。

音圧測定には、iPhoneを使いました。
騒音測定メーターというアプリでiPhoneの通話用のマイクを使いお手軽に測定できます。
いろいろなところで測定してみましたが、なかなか面白いソフトです。
数値もおおむね正確なようです。

他にも周波数まで測定してくれるソフトがいくつかありますので、フリーのものを試してみました。
ただし、iPhoneのマイクでは低域がカットされているので、数値は参考程度にして下さい。

まずは、RTA Lite（英語表示）。
シンプルな画面で、測定と停止ボタンのみ。簡単に周波数特性を把握することができます。
有料版1,000円で、低域補正ができるようです。

次がiAnalyzerLite（英語表示）
これは録音ファイルも保存できるソフトのようですが、残念ながら無料版では不可。
有料版ですと録音したファイルの解析や細かい設定ができます。
価格は現在2,000円でした。

JL AUDO Tools（英語表示）
多数のツールがセットになっています。
音圧測定器はシンプルなリアルタイム表示。
設定にはiPhone5がありませんが、低域も補正されているようです。
あとは位相チェックと、計算機です。
もともとカーオーディオ用に作られたアプリのようですが、無料版ではこれがベストかな。

RTA Audio（英語表示）
マイクゲインの調整とピークレベルの表示機能があります。
低域も補正されているようですが、どうも数値が当てにならないような気がします。

最後はEtani RTA（日本語表示）
唯一の日本語表示ソフトです。
かなり本格的なソフトです。
それもそのはずで、開発元のエタニ電機株式会社は音響用測定器を作っている会社です。
内蔵マイクよりも、外付けマイクを使うことを前提としているようで、マイクの校正機能があります。
フリー版では測定時間が15秒と限られていますが、サインスイープ以外の測定はなんとかできそうです。
有料版では測定時間は好きに変更できますし、データの保存も可能なようです。
ただし、有料版は6,000円でした。
一度、マイクをつなげて校正してみて、よさそうなら購入してみたいと思います。
ちなみにETANI POLARITYという位相チェッカーも無料であります。

Androidでも似たようなアプリは多数ありますので、スマホを持たれている方は、いろいろ遊んでみると面白いかもしれません。

話がずれてしまいましたが、音圧測定は試聴室２で書いた通り、3か所で行います。
スピーカーの斜め下に当たる位置（約1m)と斜め横に当たる位置（約3m)と斜め前に当たる位置（約5m)です。
いずれも平面方向の長さで、高さ分は含んでいません。
スピーカーの高さは約2mで、スピーカー自体を簡易スタンドを作って下に角度をつけてみました。
これで天吊りした際の設置に近づけています。
測定音源はボリューム固定のピンクノイズです。
直下1mでの音圧を基準に、斜め3m、正面5mでの減衰を確認します。
項目5の試聴は上記3か所で、ソースは試聴で利用したフライングゲットを使いました。
斜め方向でどれくらい聞こえ方に差があるのかが肝ですね。
こちらは能率にかかわらず、直下1mでの音圧が各スピーカーそろうようにしています。
水平方向ではスピーカーの角度からざっと計算すると3mの試聴ポイントは150度くらい。
5mの試聴ポイントは110度くらいにあたります。
特に高音については、3mの試聴ポイントでは反射するものがなく、かなり聞こえにくポジションになるはずです。
垂直方向では、スピーカー自体に20度くらい角度をつけていますので、直下1mが大体、私の座高を考えると120度くらいですw

最後に、項目6で各スピーカーについての総評をしてまとめます。

次回よりやっと、各スピーカーの試聴に入ることができます。