スピーカー比較第22弾。
VICTOR SP-M11のf特分析です。
このスピーカーも、BOSE同様にパッシブイコライザー入りで耐入力が高いスピーカーです。
音作りの方はどうでしょうか。
ではファーストインプレッションを。
BOSEを聞いたあとで鳴らすとなんともつまらない音に感じてしまいます。
特徴が見当たりません。
見た目は同じなのに、こうまで違うかと思います。
まー、BOSEが特徴的であるとも言えますが。
では早速測定です。
中域はBOSEよりフラットです。
あの複雑な形状のバスレフポートが付帯音を取り除いている証拠でしょう。
高域はBOSEとさほど変わらないのですが、実は聞いた感じは全く出ていません。
10kHz以上でポートからの付帯音が安定しておらず、逆に複雑なポート形状がもたらしたデメリットかもしれません。
3次高調波のピークが、6k、8k、10kHzときており、分割振動によるものだと思います。
これが聴覚上、音を汚している原因かもしれません。
低域はバスレフ効いてるのってくらい、綺麗にダラ下がりです。
バスレフからの音を見てもはっきりしません。
バスレフの共振周波数はどのくらいなんでしょうか。
ポートの形が複雑なので、実測してもとめることもちょっと難しいようです。
高調波を測定してみると、これも微妙ですが60Hz~70Hzと220Hzくらいに歪みが小さくなっているところがあります。
常識的に考えると60Hz~70Hzの間でしょう。
50Hzの-16dBの信号を入れた時のピークは、46.9Hzで-49.919dBです。
同様にBOSEは、-43.75dBです。
ちなみにROCK SOLIDは-42.48dBでした。
ということで、低音は全く出ていないことがわかります。
そのかわり特性はフラットです。
これを見ると、非常にBOSEに似たスピーカーなのですが、特性的には全く違います。
最後にアンプのボリュームレベルですが、BOSE同様-6dBでした。
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