店舗用約10cmフルレンジスピーカー音質特性比較 Vol.16 テスト概要 項目1-2

スピーカー比較第16弾。
項目1の続きです。

項目1 スピーカー単体周波数特性分析
項目2 比較用ニアフィールド周波数特性測定
項目3 ニアフィールド試聴
項目4 音圧測定
項目5 各所BGM試聴
項目6 まとめ

マイクのセッティングも終わりましたので、テスト測定を進めます。
f特測定を一通りこなして、ついでに位相も測定してみました。
ところが、位相のグラフがきれいに回転しません。
スピーカーコードも確認しましたがアンプ側、スピーカー側ともに正常です。
あと考えられるのは、マイクケーブルかマイクそのものでしょうか。
ということで、測定を中止しdbxのマイクについて調べてみることにしました。
スペックはサウンドハウスさんのページで一応確認済みでしたが、感度のこともあり、メーカーサイトも確認。
調べていくとGoogle先生からRational AcousticsのRTA-420 v2というマイクと同じではないかという情報が。
RTA-420 v2のスペックを確認するとdbxと同じです。
しかし追加情報があり、そこには極性3番ピンホットの文字。
やられました、最初に確認しておくべきだったかもしれません。
最近の機材では3番ホットはほとんど見ないので油断していました。
これでは位相がずれるはずです。
マイクを分解してケーブルを付け直し、2番ホットにかえます。
そこで再測定。
位相のずれが解消されました。
ということで、テスト再開ですが、念のためにマイクをもう一本用意することにしました。
dbx同様に格安のBEHRINGER ECM8000を購入してみました。

BEHRINGER ECM8000が届いたので、テスト測定の再開です。
メインはdbxで測定結果に疑問があるときにECM8000でチェックと思っていたのですが、どうもECM8000の方がいいようです。
ノイズそのものはdbxの方が少なく感度も高いのですが、逆に感度が低いのが幸いしてかECM8000の方が測定結果がわかりやすくでるようです。
今回は比較テストなので、絶対的な数値よりもわかりやすさを重視しました。
絶対的な数値が重要になってくるとマイクの校正が必要になります。
ただ、両マイクともに安いモデルですので、マイク1本1本に校正データがついていません。
一応、現場で使うアナライザーもあるので、合わせて測定して比較校正してもよかったのですが、今回は各スピーカーの比較が目的ですので、そのまま行くことにしました。
数台のスピーカーでアナライザーで測定してみましたが、両マイクともに大きなずれはありませんでした。
特性の比較に使うのはサインスイープテストです。
テスト音源そのものをWaveSpectraで表示してみました。


音源はテストCDからリッピングしてWAV化したものを使っています。
logスイープなので当然高域が分解が追い付かずに下がっていきますが、BEHRINGER ECM8000がハイ上がり気味なので、これでよしとしました。
測定の手順は、まず1kHzの-16dBの信号で音量調整します。
その後、サインスイープをスピーカー再生したものを録音しながらWaveSpectraでチェックします。
また比較リファレンスとして、2ウェイ部門のトップに測定する予定のROCK SOLID MONITORの数値を使います。
このスピーカーはクオンサウンドのリファレンスになっているモデルで、このクラスでは一番バランスのいい音だと思っています。