スピーカー比較第27弾。
Marantz LS-10Sのf特分析です。
ファーストインプレッションは、さすがマランツ、バランスよく鳴っているということです。
BONAVOXに近い感じですが、マランツの方が若干マイルドな感じです。
では測定結果を見てみましょう。
低域はバスレフらしい波形になっています。
60Hz付近がポートの共振周波数でしょうか。
ポート形状が台形で計算が面倒でしたが57Hzになりました。
低音の出方はBONAVOX同様、不自然さはありません。
次に中域ですが、やはり他のスピーカー同様に1.3kHz付近に谷が見られます。
これもポートノイズが原因のようです。
高域は6kと8.6kHzに大きな山があります。
同様にポートからもノイズが発生。
高調波をみると中域は素直なのですが、同様の帯域に3次波が大きく発生しています。
ポートからの出力は低域では同相になるように計算されていますが、中域では逆相になります。
その為、どのスピーカーも1.3kHz付近に谷ができていたのですが、高域での付帯音は出力自体が弱いため、あまり目立っていなかったようです。
今回は同振幅の付帯音が追加されて山が作られているのではないかと思います。
ということで、BOSE同様に今度はティッシュをポートに詰めてみました。
うーん、1.3kHzは若干穏やかになりました。
高域は相変わらずです。
おそらくですが、コーンの分割振動によるピークなのでしょう。
6kHz付近というと、あのシャカシャカ音です。
ちょっと問題ですね。
こうなってくると、もう少し詳しい測定とユニット取付け部への細工やエッジへの細工が必要となってきますので、それはまた別の機会に試したいと思います。
ボリュームレベルは-3dBでした。
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