店舗用約10cmフルレンジスピーカー音質特性比較 Vol.23 KENWOOD CM-5 その2 f特分析

スピーカー比較第23弾。
KENWOOD CM-5のf特分析です。
ユニット直結のスピーカーです。

ファーストインプレッションは、上も下も出ていない軽い音だなーという印象です。
では測定です。
kencm5ss
ファーストインプレッション通り、低域はないですね。
バスレフの共振周波数は70Hzくらいかなと思っていましたが、よくスペックを見ると再生周波数が100Hz~20000Hzでした。
ということは100Hzの可能性もありますね。
ということで100Hzの信号を入れてみました。
kencm5100
-31dBとBOSEと同等くらいには出ていますが、うーん、バスレフの効果があまりないような気もします。
そこでポートの実測から計算してみました。
ポートの直径が4cmで長さが8.5cmです。
計算上は81Hzになりました。
それと3次の高調波がデカすぎです。
130Hz位でやっと基音の-40dBくらいに落ち着きますが、低域では基音の-15dBあたりで発生します。
その為かどうかはわかりませんが、100Hzから140Hzまで箱鳴りがひどすぎます。
スイープ信号ですので、出やすいのかもしれませんが、実際の音源でもビビリ音はでるでしょう。
ボリュームを入れられないスピーカーです。
中域は1kHzから2.5kHzにかけてダラダラ盛り下っています。
kencm5port
これもポートからの付帯音が原因ですね。
高域はBOSEに近く11kHzあたりがピークであとはダラ下がりです。
3次高調波のピークも11kHzあたりです。
うーん、レンジが狭くてラジカセのスピーカーで聞いているみたいです。
最後にアンプのボリュームレベルですが、0dBでした。
能率は89dBと低くはないんですが、若干中域がへこんでいるので、聴覚上のボリュームは稼げていません。

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